シリオ・フォレル(Syrio Forel)

Syrio Forel
Syrio Forel

元ヴゥレーボスの筆頭騎士、アリアの剣の師匠として水のダンスを教える。

片足で立たせバランス感覚を鍛えたり、猫を捕まえさせたりと一風変わった修行をアリアにかす。

ラニスター家の騎士たち数人相手に木の剣で渡り合うなど剣の腕前は高い。

ブレーヴォスの筆頭騎士になったときの話

「見ること。真に見ること。これが肝要なのだ。 聞きなさい。ブレーヴォスの船は風が吹くかぎり遠くまで行く。不思議なすばらしい土地に行く。そして、戻ってくるとき、船長たちは海頭の動物園に、珍しい動物を持ち帰る。きみが見たこともないような動物を。縞のある馬。首が長くて竹馬に乗ったような、大きな斑のある動物。毛むくじゃらで牛ほどの大きさの鼠豚。針で刺すマンティコア。子供を袋に入れて運ぶ虎。鉤爪のかわりに大鎌を持っている恐ろしい蜥蜴。シリオ・フォレルはそういうものを見てきた。 ある日、筆頭剣士が死に、海頭がわたしを呼びだした。大勢の腕自慢がかれのところにやってきていたが、理由もわからぬまま、みんな帰されてしまっていた。わたしが諸公の御前に出たとき、かれはすわっていて、膝に太った黄色い猫を抱いていた。この獣は、船長の一人が、朝日の昇る水平線の彼方──遠い島から持ち帰ってきたものだ、とかれはいった。そして〝彼女のようなものを見たことがあるか?〟とわたしにたずねた。 それで、わたしはいった。〝かれのようなものを毎晩、ブレーヴォスの路地で千匹以上目にします〟と。すると海頭は笑った。そしてその日にわたしは筆頭剣士に指名されたのだ」

「その猫は何の変哲もない普通の猫だった。他の者たちは、途方もない獣と思いこんだ。だから、そういうものに見えたのだ。なんと大きいのでしょう、とかれらはいった。だが、そいつは他の猫と比べてもても決して大きくはなかった。ただ、無為徒食で太っていただけだ。海頭が自分の食卓から餌をやっていたからだ。なんと珍しい小さな耳でしょう、とかれらはいった。その耳は猫の喧嘩で喰いちぎられただけだった。そして、そいつは明らかに雄猫だった。だが、海頭は〝彼女〟といった。だから、他の連中にはそう見えたのだ。聞いているかい?」

ジョージ・R・R・マーティン;岡部宏之.七王国の玉座〔改訂新版〕(下)(Kindleの位置No.2801-2805).早川書房.Kindle版.

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